肩こり つらい肩の痛み、治らないと諦めていませんか?

肩こりの主な症状

人間の頭の重さは約5キロと言われています。5キロのダンベルを持つとその重さに驚くかもしれません。
近年、デスクワークでパソコンの画面を見る時間が増えたり、スマホなどを見る時間が増え、首に係る負荷や小さなものを凝視する事が肩こりの症状が増えた要因ともいわれています。
肩こりの主な症状は

  • 首すじ・首のつけ根から、肩または背中にかけての張り、凝り、痛み
  • 頭痛や吐き気
  • 集中力低下や目の疲れ、倦怠感
  • 腕や手のしびれ

など様々な症状が挙げられます。
一見肩こりとは関係ないように思えますが、肩の周りの筋肉や神経にストレスがあると、色々な部位に症状が現れます。

肩の痛みと肩の構造

肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩、背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。
一言で肩こりといっても、その原因は数十種類もあり、人によってさまざまです。そのなかでとくに多いのが「同じ姿勢」「眼精疲労」「運動不足」「ストレス」で、肩こりの4大原因とされています。
上記以外にも頚椎症や頚椎の椎間板ヘルニアなど骨や軟骨の異常、狭心症や心筋梗塞など内科的症状などに起因することもありますので医療機関での診断が必要なケースもあります。

一般的にデスクワークで長時間同じ姿勢を続けたり、仕事や学校などで日常的に精神的ストレスを抱えているなどの条件が加わると、首の周りの筋肉が緊張して血液の流れが悪くなります。
その結果、本来血液によって運ばれるはずの疲労物質がたまったり、ビタミンの補給がうまくいかなくなったりします。
血流の悪化は痛みのもととなる疲労物質の蓄積につながります。

僧帽筋

肩の痛みの代表的なメカニズム

筋肉の緊張と肩こりの関係

筋肉は大小の筋繊維が規則正しく並んで関節などを動かす組織です。
脳からの指令でエネルギーを消費して収縮と弛緩を繰り返すことで身体を動かすことができます。
スポーツなどで大きく筋肉を使うと、筋肉は激しく「収縮」と「弛緩」をくりかえすことになります繰り返すことになります。古くはこの時に筋肉で消費される「乳酸」が疲労物質として蓄積され、筋肉組織のpHが酸性に傾くことで筋肉の痛みが発生すると言われていましたが、近年は乳酸自体はエネルギーとして消費さえてしまうため、それ自体には筋肉痛の原因にはならないといった意見も主流になってきました。
最近は、筋肉が収縮と弛緩を繰り返す過程で活性酸素が発生し、筋繊維自体を傷つけ、炎症反応が生じて、ブラジキニンなどの痛みを生み出す刺激物質が生成され、筋肉痛が出現すると考えられています。
また、筋肉は緊張状態が長く続くことでも傷つくとされています。

肩こりの4大原因

姿勢と肩こり

姿勢

長時間、同じ姿勢でデスクワークをしていたり、スマホやゲームをしていると、肩を含めた筋肉が常に緊張している状態が続いていることになってしまいます。

ストレスと肩こり

ストレス

ストレスにより交感神経と副交感神経の働きに異常がでたり、自律神経に異常が発生すると結果的に筋肉や血管に影響を及ぼします。 強いストレスは血管自体や筋肉を収縮させてしまうので、血流障害が起り、筋肉疲労から肩こりの原因になります。

運動不足と肩こり

運動不足

血液は心臓のポンプ作用により全身に運ばれていますが、 実は心臓だけでなく、筋肉の収縮と弛緩の作用にも同じく血液をめぐらせる働きがあります。筋肉は血液を送るポンプの役割があるので、運動不足になると筋力が低下し、血液を送り出す力が不足するため、血流が悪くなります。すると新鮮な酸素や栄養分が十分に伝わらす、疲れやすいうえ、肩こりになりやすい体になってしまいます。

眼精疲労と肩こり

眼精疲労

画面を注視し続けたり、細かい文字を読み続けていると、目やその周りの筋肉が緊張します。肩や首も同じように緊張することで、肩こりになります。
ドライアイなども眼精疲労を起こし、肩こりの原因になることもあります。

自律神経の役割

自律神経はホルモンの働きなどにより、身体の活動を制御している神経系です。
自律神経は興奮を司る交感神経と弛緩を司る副交感神経で構成されますが、このバランスが崩れると常に緊張して状態が続いてしまったり、筋肉を使っている状況が続くことになります。ストレスなどによりバランスが崩れることで肩こりなど様々な症状を引き起こすと言われています。

交感神経

自律神経の一部で興奮や緊張を司る神経系です。
基本的な活動をするときに活躍しますが、運動をするときや緊張しているときなどには特に活発に働きます。
緊張しているときに胸がドキドキするのも交感神経の働きによるものです。

副交感神経

交感神経に相対し、弛緩を司る神経系です。盛んに働いているときには血管を拡張させ、心拍数を下げ、血圧を下降させます。

辛い肩こりには

残念ですが、肩こり・五十肩・首の痛みは、肩や首だけを揉んでも良くなりません。 なぜなら、根本的な原因を解決しなければ症状はまた現れるからです。 長時間の同じ姿勢でのお仕事
パソコン作業
勉強
家事
縫い物
畑仕事
など同じ姿勢を続けると筋肉が同じ方向に引っ張られ、必要以上の負担がかかり、血流が悪くなって疲労物質が蓄積されます。
姿勢だけではなく、寝不足やストレスなども筋肉を緊張させ、更に疲労物質を蓄積する要因の一つです。 このような筋肉の疲れが繰り返されることにより、筋肉のハリやコリ、ダルさなどの不調を引き起こすのです。
しっかりと正しい姿勢に戻ることで、首周りの血流も良くなり、肩こりを根本的に解決することも可能となります。

病気が原因の肩こり痛

肩こりには、筋肉や自律神経に起因するものだけではなく様々な要因が考えられます。病気が原因となって起こる肩こり痛の場合、医療機関での診察が必要です。 思い当たる場合は、速やかに医師に相談しましょう。

内臓疾患が原因の肩こり痛

内科系の病気が原因となって起きる肩こり痛もあります。この場合、肩以外の部位にも痛みや違和感などの症状が出ます。

脳動脈瘤

頭痛やめまい・吐き気などの症状があると言われ、肩こりの自覚症状に似ている場合もあります。

「狭心症」や「心筋梗塞」などの心疾患

左胸の他、左肩や左腕、胸背部にも強い痛みを伴うことがあり、肩こりと間違って認識しているケースもあります。

「糖尿病」「高血圧」「胆石症」

特に高血圧の場合、動脈硬化を起こすと、血管が狭くなって血流障害が生じ、血圧も高くなります。また、ストレスを受けたときにも、交感神経の働きなどで血管が狭まり、血圧が上昇するので、ストレスが慢性化すると、高血圧を引き起こしやすいことが知られています。は肩こりとの相関はまだはっきりしていませんが、血流異常が肩の痛みにつながる場合もあります。

骨や関節の異常が原因の肩こり痛

肩や関節にある何らかの異常が原因で、肩こり痛が生じる場合があります。

五十肩(肩関節周囲炎)

肩関節の周りの組織に炎症が生じることによる病気です。通常の肩こり痛とは異なり、肩の関節を動かすことで激しい痛みが生じます。

腱板断裂

上腕の骨と肩甲骨とをつなぐ腱が切れてしまった状態で、肩に強い痛みを感じます。

「頚椎症」や「椎間板ヘルニア」などの首や背中の病気

いずれも肩の周辺や背中に痛みの症状が現れることがあります。「頸椎症」の場合、症状が進むと後頭部の痛みや手足の重圧感、脱力感、マヒなどの重い症状が現れます。
「椎間板ヘルニア」の場合は、首を後ろに反らすと激しい痛みが生じます。また背中や腕、指先にもしびれや重圧感といった症状が現れます。

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